
01 — Measure
視る
度数だけでなく、瞳の間隔、頬骨の高さ、耳の位置まで測ります。90分かけて、掛けたときの見え方を先に確かめてから形を選びます。
ぼやけた景色に、輪郭が戻る。その一瞬のために、 LUMORA は福井・鯖江の工房で、一本ずつ削り出しています。
ものを見るという行為は、
いつも静かだ。
よく見えるだけの眼鏡なら、すでに世の中に足りています。
私たちがつくりたいのは、掛けたことを忘れてしまう眼鏡です。 鼻に残る跡、こめかみの圧、夕方になると重くなる感じ。 そういう小さな不快は、たいてい0.5ミリの調整で消えます。 その0.5ミリを人の手で出すために、機械で削れる工程まで手を戻しました。
視界が澄むと、不思議と姿勢が変わります。 遠くの看板の文字が読めるようになると、歩く速さまで変わる。 見え方を整えることは、その人の一日の輪郭を整えることだと考えています。

01 — Measure
度数だけでなく、瞳の間隔、頬骨の高さ、耳の位置まで測ります。90分かけて、掛けたときの見え方を先に確かめてから形を選びます。

02 — Shape
同じ型でも、掛ける人によってテンプルの角度は変わります。仮組みの状態で一度掛けていただき、その場で曲げて合わせます。

03 — Keep
半年ごとの調整と、ネジ・鼻パッドの交換は無償で承ります。10年掛けていただくことを前提に、部品を在庫しています。
型は増やしません。掛ける人の顔に合わせて、この五つを削り直します。
01
Softening the Outline
頬骨の張りが気になる方に。縁を上側だけ厚くし、下へ向かって薄く削り落としています。 正面からは存在感があり、横からはほとんど見えない。掛けた人の輪郭を、眼鏡が引き受ける形です。
02
Reducing the Line
チタンの板を0.8ミリまで落とし、目の周りに影を作らないようにしました。 仕事の場で眼鏡が主張しすぎないこと。会議の席で、相手の視線が目に向くこと。そこだけを考えた一本です。
03
Leaving It Unfinished
テンプルの長さと角度を、店頭で決めていただく型です。 耳の位置は左右で必ず違います。あらかじめ完成させず、掛ける人の頭の形に合わせて最後を仕上げます。
削る、寝かせる、また削る。
一本に、四十日。
アセテートは削った直後に反ります。だから一度削ったら、二週間そのまま寝かせます。 形が落ち着いてから、もう一度削る。この往復を三度くり返して、ようやく磨きに入ります。
早く仕上げる方法はあります。ただ、寝かせずに仕上げた眼鏡は、 半年後に必ず掛け心地が変わります。四十日は、変わらないために必要な時間です。
01
顔の寸法から図面を引き、金型を起こします。既成の型を流用しません。
02
厚さ6ミリの板から削ります。刃を入れる順番で、仕上がりの艶が変わります。
03
二週間、棚に置きます。反りが出きってから次へ。急ぐと後で狂います。
04
掛けていただいた状態で、その場で曲げます。ここだけは機械に渡せません。



よく見える、の先にある 掛けていることを忘れる。
Lumora — Fitting Philosophy

稜 — ryo / 建築設計 図面を見る時間が長いので、視界の下半分に何も入らない形を選びました。縁が細いぶん、丸一日掛けていても疲れません。

素 — sunao / 編集 人と会う仕事なので、眼鏡が先に目に入らないものを探していました。三度調整に通って、ようやく落ち着いた位置が決まりました。


在庫から選ぶのではなく、測ってから型を決めます。ご予約のうえ、時間に余裕をもってお越しください。
※ 掲載にあたり、住所・電話番号等は伏せています。
